第2章 ペア
「先生からは、これから行われる『実技テスト』について話をしようと思います。
みんなも知っている通り、この実技テストは卒業できるかが決まる、大事なテストだ。
今年の実技テストは、2人1組になってテストを受けてもらう。」
(2人1組?!)
驚いているのは私だけではないようだ。
クラス中がざわざわと、ざわめきだす。
「おーい、まだ話終わってないぞ~。静かにー。」
先生の言葉で、再び教室が静かになる。
「えーそれで、組み分けだが。
今からみんなにくじを引いてもらう。
この箱の中に、1~25の数字が2枚ずつ入っている。
自分が引いた数字と、同じ数字のくじを持ってる人とがペアだ。
んじゃ、こっちから引いてけ~。」
先生はそういうと、廊下側から箱をまわした。
みんな、1枚ずつくじをひいていく。
しばらくして、私もくじをひく。
紙を開いてみると…、
『18』と数字が書かれていた。
(18か。…ペアは誰だろう…?)
私は周りを見渡す。
みんな、ペアになった人同士集まって、「よろしく」と挨拶を交わしている。
その中にまだペアといない人がいた。
キョロキョロと、周りを見渡している白井くんがいる。
「白井くん…?」
(もしかして、白井くんがペアなのかな?)
私は白井くんのところに行った。