第1章 夢と憧れ
「はーい、んじゃ今日は…木々が多いところを飛んでみよう。」
「「「はーい!」」」
体育の先生の言葉に、私たち生徒は返事をする。
学校の外の体育で使うこの場所は、いつも風が心地よい。
「体重移動を早くして、軽やかに飛ぶのがコツだ。
まぁ、まずはやってみろ。」
と、体育の先生が言った。
その先生の様子を見た、女子生徒が
「今日も先生素敵~!」
「ねー!かっこいい…!」
と、話していた。
(まぁ、体育の先生はクールで無愛想だけど、教え方うまいよな。
…私は全然飛べないけど…。)
「んじゃ、星山は今日も基本の動き、ちゃんとやるんだぞ。」
「は、はーい。」
(よーし、今日こそ…!)