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【呪術廻戦】恋は呪へと散りぬるを《更新休止中》

第6章 甘い罠◎




ーコンコンッー


『はい…?』

『虎杖だけど…入っていい?』

"虎杖君が何の用だろう…"
『どうぞ!!!』


『吉本…大丈夫なのか?』
虎杖君が心配そうな顔で私に聞く。

『うん…!心配ありがとう。
虎杖君が私を医務室まで届けてくれたって聞いたよ。
ありがとう、見付けてくれて。』

『俺はそんな…
つーか、化粧すると傷も目立たなくなるんだな!』

『そうなの。虎杖君が見付けてくれた時は酷かったよね…
今は大分落ち着いてきたよ!』


『あの・・・
色々気にしてないかなって思ってさ…』
虎杖君が言いづらそうに言う。

『色々…あ…
うん、大丈夫だよ。
たまに思い出しちゃうけど、もう過去の事は変えられないから…
それなら頑張って前に進もうって思ってるの。』

『そっか…
あのさ……』
いつも元気な虎杖君が、少しモジモジしている。


『?』


『今度さ!どっか遊びに行かね?!遊園地とか!
パーッと遊ぼうぜ!!!』
虎杖君は頭をポリポリと掻きながら、照れ臭そうに言う。

『それいいね!大賛成だよ!
虎杖君なら楽しませてくれそう〜!』
私は嬉しくてとびっきりの笑顔で答えた。
明るくて元気な虎杖君と遊園地なんて、絶対楽しい!!!

『おっ応!
じゃあまた予定立てような!!!』
虎杖君は私の頭をクシャクシャと撫で、去って行った。




『遊園地か…楽しみだなっ』
私は1人呟いていた。

小学校の卒業遠足は遊園地だった。
しかし、友達がいない私は1人で周ることになり、からかわれた挙句お化け屋敷に1人で入ることになった。

それからトラウマになり、ずっと避けていた。
・・・まあ一緒に行くような人がいなかったのもあるけど…。

今新しい自分の居場所が見付かり、信頼できる仲間が出来た。
その仲間と行く遊園地が楽しくないわけがない。
私の心は大きく高鳴った。




『あっ…そろそろ出なきゃ遅れちゃう…』
私は急いで靴を履き、部屋を後にした。

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