第5章 秘密◎
『今日の任務は、受刑在院者第二宿舎にて、生存者の確認と救出・・・』
伊地知さんの説明を受け、全員で息を呑む。
中にいるのは特級に相当する呪霊…戦っても、私たちじゃきっと無理だよね…
『伊知地さん、泉智は置いて行った方がいいと思います
多分足手纏いになるかと』
『え…?』
その場にいた全員から声が漏れる。
『伏黒、それはないでしょ。
泉智だって普段頑張ってんだから!言っていい事と悪い事があるでしょ』
釘崎さんが反論してくれた。
『俺は本当の事を言ったまでだ』
恵君まだ怒ってる…
すると、受刑者のお母さんらしき人が息子の安否を聞きに来た。
『正は…息子は大丈夫なんでしょうか』
虎杖君の顔付きが変わる。
『伏黒、釘崎、吉本
助けるぞ』
『当然』
『尽力します!』
『・・・』
中に入るとただならぬ呪力を感じる。
"呪力による生得領域の展開…!"
しばらく歩くと…そこには受刑者であろう人たちの亡骸があった。
恵君と虎杖君は連れて帰る、帰らないで言い合っている…
私は…初めて見る人の亡骸に怖くて怯んでいた。
恐怖で体が震えて止まらない。
"怖い…帰りたい…"
すると、2人の言い合いを止めようとした釘崎さんが消えてしまった。
『釘崎さん?!?!』
ふと見ると、恵君の玉犬がやられている……
『虎杖!泉智!逃げるぞ!釘崎を捜すのはそれからだ!』
『でもっ…』
話している途中で、私は違う部屋へと吸い込まれる…
釘崎さんとも別の部屋のようだ。
"どうしよう…出口がどこにもない…"
すると、脚が複数あるとても巨大な呪霊が現れる。
"・・・戦うしかない…"
私は震える声で言う。
『かかってこい!!!』