第5章 秘密◎
"・・・ここはどこだ?"
目の前には涙を流し、苦痛の表情を浮かべる吉本…
俺の右手指に温かさを感じる…
まっまさか!!!
俺はこいつに何をしたんだ…?
『吉本…ごめん………』
『い…いたどりく…ん?』
吉本から男特有のにおいがする。
ああ…
俺はお前のこと…
『あぁ…
ごめん…俺……最低だな』
『そんな悲しい顔をしないで…』
吉本は吐息混じりで必死に俺に話す。
こんな状況なのに…
吉本の吐息混じりの声を聞き、俺の下半身はまた膨らみを取り戻そうとしていた。
俺は、また仲間を傷付けてしまった。
守ってやると約束したのに…あんな顔をさせてしまった。
・・・俺は早く処刑されるべきなのだろうか。
また誰かを傷付ける前にどうにかして欲しいと、五条先生に言いに行こう。
・・・そう決めたが吉本に止められた。
そして、俺らの間に大きくずっしりと重い秘密が出来てしまった。
"吉本…傷付けて本当にごめん…
大きな秘密を背負わせてしまってごめん…"
『ありがとう吉本…』
俺は静かにドアを閉め、吉本の部屋を後にした。
少し歩いた所で五条先生に会う。
"タイミング悪りぃ…"
『おーーう悠仁!
こんな時間にどこにお出かけ?』
『いや、外の空気を吸いに出ただけっす』
『そっか!
じゃっ、明日に備えて早く寝なさ〜い!おやすみ〜』
『おっす』
俺は大きな秘密と罪悪感を抱えながら、部屋へと戻った。