第5章 秘密◎
"お風呂も入ったし、少し勉強もしたし、そろそろ寝ようかな…"
私は授業の復習をしてから、椅子で大きく伸びをした。
"キーガチャッ"
『?!』
ドアが開く音がして、私は驚いて振り返る。
するとそこには虎杖君が立っていた。
『驚いた…虎杖君か〜
どうしたの?!さっきのお話の続きで…も……?』
虎杖君の所へ駆け寄りよく見ると、いつもの虎杖君とは様子が違う。
目が虚ろで心ここに在らずだ。
さっき話した虎杖君とは全く別人のようだ。
『大丈夫なの?どうしたの?何かあった?』
私が問い掛けると、虎杖君は突然私の首を絞めた。
『えっ…いたど…りく…ん……いたっ…やめ…』
虎杖君に首を絞められ、私の足は地面から離れた。
"このままだと殺される…"
意識が薄れていった。
虎杖君が手を離し、私は地面へと落ちた。
『ゲホッゲホッゲホッ』
吸えるだけの空気をありったけ吸い込み、行き場のなくなった空気が溢れ、むせ返ってしまう。
『虎杖君…、悪い冗談はやめて…ほしいな…』
精一杯の笑顔を見せる。
『悪い吉本…』
そう言うと虎杖君は私の両手を自分のベルトで縛り、乱暴にベッドへ押し倒した。
『声、出すなよ』
そういうと、私に口付けた。
『んんっ…いた…どりくぅ…んっっ』
虎杖君の舌が私の舌にねっとりと絡みつく。以前とは違って、とても優しくいやらしい口付け…。
ちゅぱ…くちゅ…
いやらしい水音が部屋に響き渡る。
虎杖君は、口付けながら私のパジャマのボタンを1つずつ外していく。
『…どうしたのっ?!怖いよ虎杖く…』
私に馬乗りになる虎杖君が、Tシャツを脱ぎ始めた。
月明かりに照らされ、浮かび上がった虎杖君の身体…6つに割れる腹筋、腕の筋肉…
妖艶な肉体が露わになる。
そして、うっすらと浮かび上がる宿儺の紋様…
以前よりは濃くないが、目で分かるほどの濃さだった。