第4章 仲間
今日は五条先生提案の"親睦を深めるための実地試験パート2"の日だ。
『よーし!じゃあ今日のルール説明ね!
今日は、この広〜〜い敷地に2〜4級の呪霊がたっくさんいるから、時間内に祓って祓って祓いまくってくださ〜い!!呪霊祓うとポイントが入りま〜す!
制限時間は3時間で〜す!』
『ちなみにこれ、2対2でやるからねー!
恵・野薔薇ペアvs悠仁・泉智ペアで〜す。』
『なんで私が伏黒となの?!女子は女子で固めなさいよ!』
釘崎さんが五条先生に抗議している。
『吉本!よろしくな!!』
虎杖君が優しく話しかけてくれた。
『こちらこそよろしくね!
足引っ張らないように頑張るね!!!』
そんな私たちを、恵君は何も言わずじっと見ていたことを、私は知る由もなかった。
『じゃあ、スターーーート!!!』
『よし!吉本!!頑張ろうぜ!』
『頑張ろうね虎杖君!』
高専に来てから五条先生と恵君にたくさん練習してもらった甲斐があり、かなり効率良く祓えるようになっていた。
そして、雨の日も風の日も、毎日放課後にやっていた持久走のおかげで、スタミナもかなりついた。
"・・・努力は裏切らないってこういう事だよね。"
『そういえば吉本ってさ、現実変えたくて呪術師の道選んだんだよな?
それだけ変えたくなる現実ってどんなんなの?』
虎杖君に突然聞かれる。
『話せば長くなっちゃうから…
簡潔に言うと、親に捨てられたり、学校で虐められたり、、そんなとこかな?』
重い空気にしたくなくて、私は無理矢理笑いながら答えた。
『ふ〜ん・・・』
虎杖君はそれ以上掘り下げて聞いてくることはなかった。
あまり楽しくない話だし、色々聞かれなくて良かったと安心した。
倒しても倒しても呪霊が出てくる。さすが五条先生、スパルタだ。
私も虎杖君も、どんどん疲労が溜まってきていた。
あと1時間…ここで1時間フルに動いてしまうより、どこかで10分でも休憩してから動いた方が効率が良い、という話になり、休憩出来る場所を探した。