第4章 仲間
原宿に着き、私たち4人で新入生を待っている。
"原宿で待ち合わせなんて、どんな子なんだろう?
ギャルなのかな?仲良く出来るかなあ…不安だなあ…"
そんな事を考えていると、不安そうな私に気付いたのか、恵君が話しかけてくれた。
『泉智、人見知りなんだから無理して笑ったりしなくていいぞ』
こうやって普通に話せる事が嬉しくて、『うんっ!』と顔が綻んでしまう。
『伏黒って吉本に優しいよな〜
吉本ちっちぇえし、なんか守ってやりたいって感じ?分からんでもない!』
続けて虎杖君が話す。
・・・虎杖君は宿儺の一件で私に何度も謝ってくれた。
でも、悪いのは虎杖君ではないし、彼の人の良さを知っているからもう何とも思わない…
というのは嘘で、やっぱりキスしてしまっているから少しは意識してしまう。。前ほどではないけど。
『そっ…そんなことないよ!』
少し顔が赤くなるのを隠すために、俯きそう言った。
『ちょっとアンタ、
私は?』
大声でスカウトの男性に話す女の子がいる。
"わ〜すごい…!!!可愛いしスタイルいい…
あれだけの容姿を兼ね備えてたら、自信付くよね…いいなぁ。
それに比べて私はこんなだし。本当不公平だよね、世の中!"
そんな自虐的な事を考えている隣で、虎杖君は変なメガネをかけて原宿を満喫している様子だったので思わず笑ってしまった。
『釘崎 野薔薇
喜べ男子、美人新入生だぞ』
『俺虎杖悠仁、仙台から』
『伏黒恵』
『吉本泉智です。
よろしくお願いします!!!』
"見るからにイモ臭い
絶対幼少のころハナクソ食ってたタイプね"
"名前だけって…私偉そうな男って無理
きっと重油まみれのカモメに火をつけたりするんだわ"
"眼鏡におさげ…
今時こんな女子いるの?
これが可愛いと思っちゃってるのかしら、ださ!!"
『私ってつくづく環境に恵まれないのね』
釘崎さんは大きくため息をついた。
"あ〜、私明らかにガッカリさせちゃったよね……"
でも、これから一緒に戦う仲間だし…仲良くしなきゃ!
『泉智って呼んでね!仲良くしよう!!!』
私は勇気を振り絞り、釘崎さんに言った。