第3章 宿儺◎
泉智との間に距離が出来て、もう1週間経ってしまった。
泉智の顔を見るたびに宿儺とのキスが脳裏を過ってしまい、されるがままの泉智に苛立ちを感じていた。
ただ、また同じ事を繰り返さないためにも、俺が泉智の傍にいてやらなきゃいけない。そのためにはいつまでもこんな関係は続けていられない。
"そろそろ許してやるか…"
そう決心し、俺は泉智の部屋へ向かった。
部屋の前に辿り着き、ノックしようとすると、部屋の中から女性のいやらしく啼く声が聞こえた。
悪趣味だとは分かっていたが、ドアにそっと耳をつけてみる。
『泉智…?!?!』
また虎杖…いや、宿儺に襲われているのではないかと嫌な予感が脳裏を過ぎる。
部屋に入ろうとした時、中から聞こえた言葉に衝撃を受けた。
『んっ…せんせぇ…んんっ…』
先生……?
まさか五条先生…?