第3章 宿儺◎
『それってこんな感じ?』
僕は咄嗟にキスをしていた。
もう我慢の限界だった。
今はただ目の前の泉智を"めちゃくちゃにしたい"それだけだった。
『んっ…せんせぇ…んんっ…』
良い声で啼くんだね。
もっともっと、僕を欲しがって啼いてくれ。
今はもう、この先生と生徒という関係でさえ、いやらしく感じてしまう。
それにしても、この関係がダメだと言いつつ、君はどうしてシーツを握り締めてるの?
そういうところが、僕の欲を駆り立てるんだよ。
気付いたら泉智の胸を揉みしだいていた。
"そんなにいやらしく啼くから、僕の理性のストッパー完全に外れちゃったじゃん"
いつもはおさげと眼鏡で隠している、誰も知らない本当の彼女を知った僕は、この子をめちゃくちゃにしたい、独占したい、そう強く願ってしまった。
・・・?
ドアの向こうに人の気配がする…
この気配…あぁ。
盗み聞きするとは趣味が悪いな。
良いところだったのに、残念…
でも、さすがにこれ以上は出来ない。
名残惜しいが、宿儺の呪いは祓いきれなかったということにしておけばいいーー
僕は、久しぶりに胸の高鳴りを覚えた。
"次はどう可愛がってあげようか"