第3章 宿儺◎
仙台へ任務に行かせてから、なんとなく泉智に元気がないような気がしてたので、僕は夜な夜な泉智の部屋へと向かっていた。
『はーい!』
ノックに応答し、ドアを開ける泉智…
いつもはおさげにしている髪をおろし、眼鏡もかけていない。
ノースリーブにモコモコカーディガンを羽織り、下はショートパンツ。
"予想外のギャップ…反則〜〜!
おさげと眼鏡で、わざと可愛さ半減にさせてるのか?!
にしても、普段制服だと分かりづらいけど、胸デカいな……
変な気起こす前に、話して、かーーえろっと!"
泉智とベッドの上に横並びで腰掛けた。
隣を見ると、綺麗な生足がズボンから伸びている。
"これも反則〜!!"
そちらを見ないように努める。
恵の話をすると、少し目に涙を溜め、可愛い上目遣いを僕に向ける。
宿儺とのキスを思い出してなのか、若干頬を赤らめている。
・・・ダメだ、理性を保て。
"泉智は僕の大事な生徒なんだ"と何度も何度も自分に言い聞かせた。
それにしても、思い出すだけで赤面してしまう宿儺のキスってどんなんだ?
単にファーストキスだったからか?それとも、思い出すだけで身体が火照るほどの刺激的なキスだったのか・・・?
『それよりさ、泉智は宿儺とのキスってどうだったの?』
泉智は頬を赤らめ、なんとなく色気が増していた。
キスを思い出したのか?
そんなに宿儺とのキスが良かったのか?
僕にもその恍惚な表情を見せて欲しい。もっと欲しいとよがらせたいーー