第3章 宿儺◎
『俺を気持ち良くしろ。』
そう言って宿儺は、私を乱暴に立たせ、顎をクイっと持ち上げ、顔を近付ける。
男性との交際経験もない私に一体何ができるのか?
そうだ!昔読んだ恋愛漫画だと・・・
ちゅっ
唇が触れるだけの口付けをした。
確か、恋愛漫画の主人公の女の子は男の子にこうやってたはず…!
"楽勝じゃん!!!"
すると突然、頭を両手で抑え込まれる。
『こうするんだろうが』
宿儺はそう言うと、私に口付けをした。
私の口内が宿儺の舌によって犯される。
貪るような口付け・・・
気が遠くなる。
静かな空間に、クチュクチュといやらしい音が響き渡る。
『んっ…ん…あぁ…』
苦しい…
息が出来ない…
離れたい…
苦しいのに気持ち良い。
頭がボーッとして、真っ白になる・・
遂に自力で立っていられなくなり、宿儺の肩に両腕を回す。
『んっ…あぁ…はぁん…』
それからしばらく口内を貪り続けた宿儺が、ようやく私を解放する。
繋がっていた銀の糸が、唇が離れプツリと切れた。
私は膝から崩れ落ちた。
『ゲホゲホゲホッ』
酸欠に陥り、むせ返ってしまう。
『お前も淫乱よのう?
口付けだけでその恍惚な表情とは、さては相当な好き者か?』
宿儺は声を出し笑う。
肩で息をする私のことなど気遣う素振りは一切見せず、首を掴み無理矢理立たせる。
『ここの具合はどうなっておる?』
宿儺は舌舐めずりをしながら、左手で私の胸を弄り、右手で私の秘部をショーツの上から指でなぞる。
『ヒィッ…』
電気が走るような、初めての感覚に思わず声を上げてしまった。
宿儺は口角をニヤリと上げる。
『口付けだけでここまで濡れるとは、やっぱりお前は好きものだなぁあぁああ』
ーガッー
『あ?』
『人の体で何してんだよ。返せ』