第3章 宿儺◎
翌日、恵君と再び学校へ出向く。
『このラグビー場、死体でも埋まってんのか?』
『本当だね・・・かなりの呪力を感じる。
これはきっと特級呪物の影響だよね…。』
『ああ。
すぐ隣に在るようで、遥か遠くにあってもおかしくない。
手分けして探すぞ!』
放課後の運動場・・・
状況からすると、あれは先生と生徒で砲丸投げの飛距離を争ってるのか…
ギャラリーもそこそこいる。
青春時代というものを送れなかった私にとっては、羨ましい以外の何物でもない景色だった。
『それにしてもあの男の子すごいな。。』
思わず声に出る。
『あっ!恵くーーーん!!例の物あった?』
『いや、見付けられ・・・』
"呪物の気配が強くなった!!!"
さっき先生と戦っていた男の子が、私と恵君の間を走り抜けた際に感じた呪物の気配。
これは確実に彼がクロ!!!
追いかけようとしたが時すでに遅し、彼の姿は消えていた。
『とりあえずあいつ…虎杖だったか?
奴の行きそうな場所を聞き出して、呪物について聞こう』
『そうだね!!!』
私たちは生徒たちに聞き込みを始めた。