第2章 運命
『でも五条先生、吉本は進路が決まってるかもしれませんし、夜蛾学長は呪術師は死と隣り合わせだとおっしゃってたじゃないですか・・・
こんな呪術もままならない子を入学させるなんて、俺は反対ですよ』
伏黒君が五条さんに言い返した。
『もう恵ったらぁ、お堅いんだからぁ〜。
でも、恵が言う事にも一理ある!
じゃあさっ、少し時間あげるから一回考えてみてよ!ただ、入学するとなれば僕たちが全力でサポートするから安心してねっ!』
"僕たち・・・?
あ!伏黒君が五条先生って呼んでるということは、五条さんは先生なのか!!!"
『吉本悪いな、惑わせちまって…
お前の将来のことだから、しっかり考えてまた連絡くれればいい』
伏黒君は申し訳なさそうに私に謝った。
たくさん虐げられてきた。
両親にも友達にも先生にも・・・
誰も私を助けてはくれなかった。
おばあちゃんだけが唯一の光だった。
おばあちゃんが勧めてくれた呪術高等専門学校。
そして、こんな私を全力でサポートすると言ってくれている五条さんと、こんな私を守ってくれる伏黒君…
もしかしたら、私の未来は明るいんじゃない?
運命の歯車、今動かしてみよう。今しかないんだ。
『入学させてください。』