第8章 後遺症◎
『!!!』
私はいつの間にか気を失っていた。
お腹に鈍痛を感じる。
あの後も何度か殴られたのだろう…
どんなに痛み付けたとしても、私の気持ちは変わらないのに…
『起きたー?
俺がさ、顔はやめてくれってお願いしたの。
さすがにボコボコの顔の女とヤりたくないんだもん』
『私…あなたと二度とあんな事したくない…』
『何言ってるの?次は俺の番だよ?』
そう言うとサイドポニーテールの男は、私を抱き締める。
私は前回同様に身動きが取れず、されるがまま…
『あの男さ、すごく強いんだぁ。
今身体動かせないでしょ?それ、あいつの術式。
俺いいこと考えたんだけどさ、さっきのお友達に戻って来てもらおうよ!!!
お友達に見てもらいながら、エッチするのぉ』
サイドポニーテールはニヤニヤしながら言う。
『やめて…もうあなたとは何もしたくない!!
離して!!
私はあなたみたいに汚れた人間じゃない!』
『汚れた人間…?それ、君が言うの?
泉智ちゃんは俺に穢されたの。犯されて、中に出されて、もう泉智ちゃんは穢れた俺のおもちゃだよ?
この汚い身体は元には戻らない。自分でも分かってるよね?
だから、何度エッチしたって変わらないよ?もう十分穢れてるんだもん』
ああ…やっぱり……
上書きなんて出来ないんだ。
一度刻まれたものは、どんなに頑張ったって消せない。
身体の傷は消えても、心の傷は一生消えない……
分かっていた。
…分かっていたのに平気なフリをしていた。
私は言い返す事が出来なくなった。
一度も二度も同じ…確かにそうだ。
穢れた汚い身体には変わりないんだ…
もう、どうにでもなれ。
私は抵抗する気力すら失い、静かに目を閉じる。
サイドポニーテールの男が私の上に跨り、ワンピースを破ると下着が露になる。
すると突然、瞼の裏にみんなの顔が浮かぶ。
『お前は穢れていない』
そう言ってくれているように見えた。
きっとここで諦めたら、私は壊れてしまう。
自分が自分ではなくなってしまう。
もしそうなったら…
もうみんなの優しい笑顔を見る事が出来なくなってしまう…
手を動かしてみる。
ーピクッー
大丈夫…もう男の術式は解けている…
"今しかない・・・!!!"