第2章 運命
私は勇気を振り絞り、その小さな箱を開けた。
『何これ・・・』
伏黒君と五条さんは身を乗り出して箱の中身を見ている。
『おっお札(ふだ)??』
中には数枚のお札と、小さく折り畳まれた紙が入っていた。
『これは一体・・・?』
伏黒君が小さく折り畳まれた紙を指差す。
私はその紙を開き、中身に目を通す。
"泉智、また見えるようになってしまったんだね。
その力は、私から遺伝したようだ。苦しめてごめんね。
泉智と私が持っている力は、呪霊が見えること、そして呪術を操れること。
私たちの術式は"呪符"
要するにお札のこと。
呪力を乗せて、札を操れる。
一度の戦いで使える札は、自身の呪力量によって変わる。
呪力が強くなればなるほど、札に乗せられる呪力量も上がる。
これ以上の説明は私の仕事ではない。
泉智、呪術高等専門学校に行きなさい。そこで呪術について学びなさい。
貴女は強くなれる。
どうか、この力を無意味だと思わないで欲しい。
運命なんだと受け入れて欲しい。
助けてやれなくてごめんね。強くなりなさい。"