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【呪術廻戦】恋は呪へと散りぬるを《更新休止中》

第7章 傾覆




しばらくして、廃ホテルに到着した。
虎杖君がくれた酔い止めのおかげか、あの後は酔わずに済んだ。

"またみんなに迷惑かけちゃった…どうして私はいつもこうなんだろう……"


廃ホテルは呪いの溜まり場になっており、強い呪力を放っていた。
ここの呪いを祓う事が我々の今回の課題…

『みんな何かあったら電話して!無事帰還する事を祈ってるよ!』
五条先生はいつものように軽い感じで私達を見送る。



『よし、じゃあA班は左から行くから、B班は右からな。
頑張れよ〜!』
パンダ先輩はそう言うと、左へと歩みを進める。
私は他の1年生達と共に行動できず、少し残念に思う。


まだ朝なのに、不気味過ぎるほどに暗いホテルの廊下を歩く。
突然真横から呪霊が飛び出てきて、驚きのあまり尻餅をついてしまう。

『俺祓うよ〜』
パンダ先輩が片手で祓ってしまう。

『おい、大丈夫か?』
真希先輩が差し伸べてくれた手を握り、立ち上がる。

『すみません・・・』
"ああ、恥ずかしい…。なんか高専に入ってからずっと空回りばっかり…
自分がドジで嫌になる…"


どんどん歩いて行くと、ダンスホールのような広い空間に出る。

気配を感じたので辺りを見回すと、大量の呪霊が私達を取り囲んでいた。
"何これ…軽く見積もって50体はいる…"

『棘!』
突然真希先輩が言う。




『潰れろ』
棘先輩がそう言うと、そこにいた大量の呪霊は一瞬にして潰れ、跡形も無くなった。


一瞬の事で、私は開いた口が閉じられなくなった。
"これが2年生の実力…"
自分よりも1つ上とは思えないその実力に圧倒され、そして自分の力不足を嘆いた。

棘先輩は唖然とする私を見て、ノドナオールを飲みながら、グッと親指を上げて見せた。



その後も3級レベルの呪霊が出てくるばかりで、それ以上の呪霊は全く見ない。

『かなり祓ったんだから、もうそろそろ呪力量が変わればいいのになぁ』
真希先輩が言うように、呪力量はここに来た時とはほぼ変わっていないように思えた。
確かに、Bグループもいるわけだから、かなりの量の呪霊を祓ってきているはず。それなのに一向に減らないのはおかしい。

『この違和感、なんか不気味だよなあ』
パンダ先輩が言う。


ードカン!!ー

大きな音がしたかと思うと、パンダ先輩が吹き飛ばされ、壁に打ち付けられていた。

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