第13章 9. 夜半の求愛 ※

「きもちいい……かも、しれないです……」
かも、なんて言いながらシェラは表情を蕩けさせる。
フロイドの指でそこをぎゅーっと押される度に腹の奥が震え、もっとしてと声を上げているようだった。
とろんとした瞳でフロイドを見つめると、フロイドは口元を綻ばせた。

「ねぇ、気持ちよさそうにしてる顔、ほんと可愛い。小エビちゃんのそんな顔、初めて見たぁ……」
うっとりと愛おしげに呟いたフロイドは、シェラにキスをしながら解す指を1本増やそうと、人差し指を割れ目に添える。
そしてそれは、するん、と吸い込まれていった。

2本の指でナカの性感帯を刺激されると、もう愛液は止まらない。
まるで早くフロイドのペニスが欲しいといって涎を垂らすように、溢れ出た蜜はフロイドの手を濡らし、シーツに染みを作る。

「ん……、どんどん溢れてくるよ？すっごいトロットロ……ちゃんと解れてきたねぇ」
ずる……とフロイドは指を引き抜いた。
その刺激に、シェラの入口がきゅっと締まる。

フロイドは自身のモノに手を添える。
その姿を見ているだけで、腹の奥――子宮が疼いてたまらない。

はやく欲しいと、雌の本能が叫んでいる。


「……ちょっと、待ってください」
しかしシェラはその本能を一旦理性で抑え、フロイドに待ったをかけた。

「ん？指で解すの足りなかった……？ごめんねぇ」
そう言いながらフロイドは再びシェラのナカへ指を差し入れる。
にゅる……と侵入してくる指を受け入れたシェラは思わず甘い声が漏れた。

「ん……っ、いえ、そうではなく……あなたばかり私を舐めて、私には同じことをさせないつもりですか？そんなのダメです」
「……なぁに？小エビちゃんも舐めたいの？」
ずるりとシェラの秘部から指を抜くと、愛液で濡れた指をぺろりと舐める。

「私ばっかりこんなにされて、なんだかちょっと悔しいです」
「あは、オレのこと、どーするつもり？」
軽い口調で言いながらフロイドは楽しげに笑う。
なんだか揶揄われた気分になったシェラは、ムッとした顔で上体を起こすと、膝立ちになってぐっとフロイドに身体を押し付ける。

「あなたも、気持ちよくなってください」

フロイドの顔がすぐ近くにある。
超至近距離で愛欲にまみれる視線をぶつけあい、挑発しあう。