第13章 9. 夜半の求愛 ※
これが、はやく欲しいと思った。
こんなに太くて大きいモノが本当に入るのか、という怯えに似た恐怖もある。
けれどそれ以上に、はやく繋がりたい、ひとつになりたい、身も心もフロイドで満たして欲しいと思う。
それと、自分ばかり気持ち良くなるのではなく、フロイドにも気持ち良くなって欲しい。
自分ばかり快感に酔ってとろけた顔を見せているだなんて、なんだか負けたような気分になる。
色事に勝ち負けを意識するなんてナンセンスであることは分かっているが、フロイドのそういう顔も見たかった。
フロイドは身体を離し、トロトロになったシェラの秘部に指を添えた。
くぷ……とフロイドの長い小指がシェラのナカに入ってくる。
初めて知る妙な異物感に、シェラの肩が揺れる。
「んぁ……、あっ……」
異物感といっても、いやなものではない。
フロイドの指を受け入れたシェラの肉洞が、指に絡みつくようにきゅっと締まった。
「ん……、きっついね……。痛くない?」
「はい……」
まだ開花していない硬い蕾のようなシェラの入口を解すように、ゆっくりとフロイドの指が出し入れされる。
空いた右手はシェラの頭を優しく撫でた。
入口が柔らかくなると、フロイドは解す指を中指に変えた。
「ん……、あっ…………」
「ナカ狭い。押し戻される感じがする。オレの挿れたら、小エビちゃん痛いかも……」
そう、フロイドは不安げに言いながらシェラの奥を解す。
フロイドの指の動きに合わせて、くちゅくちゅと音が響く。
その音を聞くだけで、更に奥から蜜がこぼれる。
「ん……っ、そこ……」
フロイドの指が、シェラのナカのある部分を引っ掛けたとき、思わずそう言ってしまった。
「ん?小エビちゃん、ここ、気持ちいいの?」
シェラが反応を示したところを、フロイドはぐーっとゆっくり指の腹で押す。
「あっ……、あぁ……、だめです……そこ……っ」
クリトリスを舌で愛撫されていた時とは違う、下腹部から全身へ滲むように広がっていく甘い快感がシェラを襲う。
だめ、と言いながらも、フロイドの指がそこを刺激する度に、押し殺しきれない喘ぎ声が喉の奥から漏れる。
シェラはぎゅっと目を瞑り、眉根を寄せる。
じわじわと身体が熱くなってゆく。