第7章 コチョウラン *全校生徒+α*
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「えぇー!?明後日は和歌菜先輩のお誕生日!?」
慌てた伏木蔵は、1年の教室に戻り彼女と仲がいい1年は組にいる3人の元へとやってきた。3人もまた彼女の誕生日を知らなかったため彼の話を聞いて驚いていた。
「うん…さっき諸泉さんからこれを預かったんだ。多分お誕生日のプレゼントだよ」
「和歌菜先輩達4年生は、明後日の朝までは実習で戻らないって言ってたぞ。」
「僕達も、和歌菜先輩のお誕生日のお祝いしたいね」
「その話!僕らものった!!」
しんべヱの一言で、他の4人もみんな顔を見合わせて同調した。その時、同じく1年は組の教室にいた生徒達も話を聞いていたようでみんなが話に同調した。
「庄左エ門!」
「和歌菜先輩のお誕生日のお祝いだろ?何か、僕らもプレゼントをあげよう。」
「うーん…というか、みんなお金あるの?」
という、伏木蔵にみんなが黙り込んで一旦各々自分達の部屋へと戻っていった。そして、みんながそれぞれの自分の持ち金を出し合わせた。
「うーん…。あまり高価なものは買えそうにないね…」
「どうしようっか…。」
は組のみんなと伏木蔵が話していると、突然教室の雰囲気が暗くなった。見ると、1年は組の教室に1年ろ組の生徒が入ってきたのだ。
「あ、みんな…」
「やぁ…伏木蔵もいたんだ」
「今、話を聞いたよ…。和歌菜先輩のお誕生日のお祝い…僕達も協力させてよ」
「僕らも…いくらか出すから」
と、1年ろ組の怪士丸と平太、孫次郎が教室に入ってきてそれぞれの銭袋を持ってやってきたのだ。
は組の生徒達とろ組の生徒達は、それぞれのお金を集めて改めてお金を数え始めた。