第4章 アネモネ *尾浜勘右衛門*
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「と、いうわけで今回は4年生と5年生の合同任務に当たってもらう。1組2人ずつで1組だけは4年生2人で任務に当たってもらう」
あれからまた数日経ち、今日は学園長先生の突然の指令で女装していくつかの町に行き忍者と疑わしい者から機密情報を聞き出してくるというものだった。
「…じゃあ、和歌菜…」
「久々知君!一緒に組もう!」
「えっ…タカ丸さん!?」
と、意図的なのか無自覚なのか彼女とペアを組もうとした兵助をタカ丸さんが先に誘ってしまったのだ。そして当の彼女は・・・
「和歌菜!俺に女装の化粧を教えてくれないか?タカ丸さんが和歌菜は男装や女装の化粧が得意だと聞いたんだ!」
「和歌菜~、僕と一緒に行こう」
「仕方がないな和歌菜。今回は特別に私と…!!」
「前に私に合う化粧を教えてくれるって約束したよな!?」
と、4年生達に囲まれていた。
俺達5年生は誰とでもよかったからとりあえずじゃんけんで決めようということになった。
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「結局、4年生は全員和歌菜に女装メイクをしてもらうことになったってな。」
「俺達は三郎がいるからすぐに女装できるからな。」
チーム分けが決まり、俺達は先に校門前で準備をしている4年生を待った。
ちなみにチーム分けは・・・
雷蔵と滝夜叉丸・三郎と三木ヱ門・八左ヱ門と喜八郎・兵助とタカ丸さん・そして俺は、ペアを組むことができた守一郎と和歌菜だった。
「それにしても遅いな…。」
「まぁ、女の身支度は時間がかかるって…」
「お、お待たせしましたー!!」
と、みんなで雑談をしていたらようやく4年生達がやってきた。
そして、俺達は思わずその女装に・・・見とれてしまった。