第3章 ミニバラ *七松小平太*
驚く彼女をよそに、七松はゆっくりとキスをしてそのままゆっくりと離れた。そして、七松は優しくニコッと笑い彼女の頭を撫でて・・・
「よし!帰るか!!」
『えっ…えぇ!?今の…』
「今日のお願いは、口吸いだ!」
『へ…えぇ…』
と、パニック状態の彼女をお姫様抱っこで抱きかかえて猛烈ダッシュで学園に戻っていく。
***
「じゃあな!おやすみ!!」
と、彼女を長屋においてまたすぐに七松は自室に戻っていってしまった。彼女はまだパニック状態で、自分の部屋に戻りすぐに布団にもぐった。すでに寝る準備に入っていたタカ丸も彼女を心配していたが、そんなことも気にならないくらい彼女は顔を真っ赤にしていた。
***
「だぁ~…耐えたぞ…」
「お疲れ」
部屋に入るや否や床に倒れこむ七松を、中在家は本を読みながら答える。七松は床に伏せながら、キスだけじゃ足りん…もうやりたい…今すぐ襲いに行きたい…と男として最低なことを大声で叫んでいる。
「あぁー!もう次の命令で…!!」
「小平太…」
「…分かってる。段階を踏まないと…嫌われるよな…。」
と、思いとどまったようだが彼の欲望が留まるわけもなく・・・もう一度鍛錬してくる!!と言って、走って外に出て行ってしまった。
「…そろそろ、限界だな」
と、中在家は読んでいた本を置いてはぁ…とため息をついた。