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陰陽の結び 《忍たま乱太郎》

第3章 ミニバラ *七松小平太*



『この舞は、あんまり言いたくないのですが由利の一族の伝統の舞なんです。本当は芸事で使うんですがこうやって大きく腕を回したり足をひねったりすると身体がゆっくり大きく動くから筋肉を柔らかくできますし、コレを踊っている時はほぼ無心で踊っているので周りの気配を感じたり風の音や竹の葉の音を聞くことができるんです。』

「ほぉ、結構考えているんだな。」

『だから小平太さんの気配もすぐに分かったんですよ。…というか、小平太さん何か御用ですか?』

「あっあぁ!そうだ!!和歌菜!!!私と一緒に手合わせをしよう!!」


と、七松はガッ!!と拳を見せて彼女に鍛錬を申し込んだ。
最初こそ体力バ…いや、並外れた体力を持つ七松と鍛錬をするなんて無茶だと思ったが、でも・・・


『…分かりました!受けて立ちます!!』

「本当か!?よし…手加減は…」

『必要ありません!一度本気で小平太さんと戦ってみたいと思って居たんです!』

「そうか!ならば私も、手加減はせんぞ!!」


と、七松は得意武器の苦無を両手に構えた。
彼女も両手に鉄扇を構える。

先に仕掛けたのは、彼女の方だった。
彼女は正面から七松に向かって突進していく。七松はその動きを見て身を低くして攻撃をするが、彼女は持ち前の身体の柔らかさで七松の動きを躱す。七松は避けた方を見るが、すでに彼女の姿は見えなくなっていた。

七松は一瞬動揺したが、彼女がすぐ背後にいることに気が付き振り返るが彼女は振り向き様に高く飛び跳ね七松の肩に手をついて閉じた扇を七松の頭めがけて振るった。

しかし、七松はその手を逆に掴んで彼女の身体を振り回し地面にたたきつけた。なんとか受け身は取ったが七松は間髪を入れずに苦無を振り下ろしてきた。

彼女も応戦し身体を捻り払い蹴りを七松に食らわせた。
しかし七松は体制を崩すどころか、その攻撃を飛び跳ねて躱しそのまままだちゃんと立ち上がれていない彼女の肩を取り押さえて苦無を彼女の首元に宛がった。


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