第3章 ミニバラ *七松小平太*
「お姉様、悪口止まらないね…」
『そりゃそうだよ!そういう意地汚い男大嫌い!勢いに任せて強引に抱いてきたり雰囲気とか手順とか丸無視の本能で生きてるタイプの男なんて最悪!!最も嫌い!!』
「そ、そうなんですね…。」
『だから!ゆきちゃん達もどうせなら大事にしてくれる相手と初夜は迎えるべきだよ!これ色小屋生まれの女だから言える事』
と、くのたま3人にウィンクをする彼女にくのたま達は、もっと聞きたいと言わんばかりに話をしてくれと催促する。
・・・が、男性陣達はかなり複雑な面持ちだった。
特に・・・基本は本能と勢いで生きているこの男は呆然としていた。
「あぁ~…」
「あそこまではっきり…まぁ、生まれが生まれだから仕方ないね。」
「小平太…大丈夫か?」
「わ…私、どうしたら…」
完全に落胆してしまっている七松にほかの6年生達は顔を見合わせなんとか知恵を出し合おうとする。
「じゃあ、まずは彼女と仲良くなるために恋文とか…」
「…伊作、私に文才がない事はこの6年でよく知っているだろう…」
「ならば、花などを贈るのはどうだ?下級生達もやっているだろうし…」
「この前渡した花が、後で滝夜叉丸に雑草だと言われてからあげるのやめた…」
と、尽くから回っている七松に6年生達はため息をつくしかなくなった。しかし、ずっと聞いていた中在家長治が一言・・・
「…鍛錬」
「えっ?」
「…和歌菜は、時々1人で裏裏山に鍛錬に行くとキリ丸に聞いた。それに同行して共に鍛錬をし、親しくなる…というのはどうだ」
「おぉ!!長次ーー!!!やはり同室のお前はいいこと言うな!!じゃあ行ってくる!!!」
と、またいけどん!!で食堂から出て行った。
・・・当の彼女はまだ食堂で女子会を行っているというのに