第3章 ミニバラ *七松小平太*
「うーん…どうしたら和歌菜をものにできるかな」
「ものにって…」
「ねぇねぇ!お姉様!!今好きな人はいないんですか?」
と、6年生達が夕食を取っている反対側のテーブルで噂の彼女とくノ一教室の女の子達が集まって夕食を取っていた。
「あ!和歌菜!!」
「待て、アレは所謂女子会だ。割り込むのは野暮だぞ」
「じょしかい?」
七松は彼女の姿を見つけると一目散に突進していこうとしていたが、それを立花が止めた。七松は仕方なく席について女子会をこっそり盗み聞きを始めた。女子会のメンバーは、和歌菜とくノ一教室のゆき・ともみ・しげの4人がキラキラ女子会を行っていた。
『好きな人?いないいない!そういうのまだ分からないし。』
「えぇ!?いないんですか!?かっこいい先輩とかいらっしゃいますよね?」
「絶対いますよね~。好みのタイプとかはないんですか?」
『えぇ~…。逆にユキちゃん達は?』
「私達ですか~?」
「私は、立花仙蔵先輩!。クールで落ち着きがある優等生だから!」
「私は善法寺伊作先輩です!先輩は保健委員で誰にでも優しいですから!」
「私は食満留三郎。熱い性格で戦うのが大好きなのがかっこいいですから。というのは建前で…なんと言っても…」
「「「イケメンからです!!」」」
『そ、そう。まぁ、先輩達はかなり容姿も優れてるからね。』
「じゃあお姉様の理想のタイプはどんな人ですか?」
『理想のタイプか。やっぱり自分より強くて男らしい人かな。』
「強い人…じゃあ、強い人といえば…」
「お姉様も食満留三郎先輩が好みだったりします?」
『うーん…どうだろう、理想に近いと言えばそうなのかな』
「やっぱり~お姉様とは趣味が合いますね!!」
『うーん…言っても6年生は皆さんお強いし、留三郎さんと並んで潮江さんもお強いし小平太さんも…やっぱりよく分からないや。』
と、女同士でキャピキャピと話しているのを食堂にいた大多数の男子達が聞いてしまっていた。