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陰陽の結び 《忍たま乱太郎》

第7章 コチョウラン *全校生徒+α*



「なっ!?」

「和歌菜!?なんでここに…」


厨房の勝手口から顔を出したのは、実習に出ていた和歌菜だった。その後に彼女と共にいたタカ丸が顔を出したのだった。タカ丸はその場の状況を把握できずにアワアワとしていた。


「ちょ…ちょっとみんな!帰ったら食堂に集合って言ってたじゃん!!」

「いや~料理始めようとしたらかくかくしかじかあって全校生徒で準備をしていたんだけど、ちょっと揉めて…」


と厨房の大惨事を見回した。
彼女もおそらく小腹がすいたなどの理由で食堂を覗いたのだろうが、目に飛び込んでくるのはぐちゃぐちゃになった茶色いふわふわなものに辺り一面に白いもの、そして身体中真っ白な6年生や下級生達・・・


そして、彼女はその中に落ちていた小さな板のようなものを拾った。それは4年生達がケーキの上に乗せようとしていたチョコで作られた飾り。


『…これ、あたしの誕生日の…?』

「す、すまねえ…和歌菜。俺達みんなで準備しようとしたんだが…」

「すまない、俺達が喧嘩しちまって…」


と、事の発端である潮江と食満が彼女の前に立ち頭を下げた。
すると、彼女は二人の顔を見て『フフフ…』と笑ったのを皮切りに大きな声で笑い始めた。


「なっ…なんだ?」

『アハハハ!!お…お2人とも、ご自身の顔を見てくださいよ…同じように鼻の頭にクリームが乗ってますよ!!』


と、彼女があまりに大笑いするものだからみんなが2人の顔を覗いた。確かに2人の鼻の頭には奇跡的に同じような大きさで同じような形のクリームがちょこん…と乗っていて、ある意味とても愛らしい顔をしていた。


「ブッ…ブァーッハハハハハ!!!」


笑いの沸点の低い守一郎が笑いだしてしまいその場にいた者達みんな我慢ができなかったように全員が火が付いたように笑い出した。


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