第7章 コチョウラン *全校生徒+α*
「立花先輩、どうでしょうか」
大方の料理が完成に近づいてきた頃・・・
下級生達が作った食事を立花に味見をしてもらう。少し手に取り味を確かめる立花は、「…うん」と下級生達に笑顔を見せて、できた物から順に会議室に運ぶように指示をした。
「よし、もうすぐ完成しそうだな。あとは…」
ガッシャ――――ン!!!!
と、もうすぐ完成!というところで食土嚢奥から物音が聞こえてきた。それと、低い罵り合いの声が・・・
「てめえ!!これでも食らいやがれ!!」
「なにおぉ!!受けてみやがれ!!」
と、なぜか6年の潮江と食満が互いにケーキに付ける予定の生クリームを手に取りそれを投げ合っていた。中在家と共にケーキを作っていたメンバーも危険を察知して調理場を出ていた。
「これは…一体どういう状況なのだ…」
「えっと…」
と、立花先輩は近くにいた1年は組の兵太夫に事情を聴いた。
兵太夫によると、最初は七松と潮江が生クリームを大量に泡立てる準備をしていたが、途中で飽きた七松が生クリームを食満にパスし、2人でどっちが早く完成させられるかの勝負を行い、生クリームが固くなってしまい失敗、そのことに激怒した潮江と食満がクリームの投げ合いの喧嘩を始めた・・・ということらしい。