第7章 コチョウラン *全校生徒+α*
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トン…と、七松が足取り軽く屋根の上から6年生の長屋に降り立った。そして6年生が集まっている6年い組の立花と潮江の部屋へと入った。
「どうだった?」
「あぁ、やはり着物だ。前にキリ丸のアルバイトを手伝った時に和歌菜に聞いたとおりだ。」
「じゃあ、仕入れは私と伊作に任せろ。あとは…」
と、い組の2人と七松と同室の中在家、そしては組の食満と善法寺も揃っていた。6年生もまた彼女の誕生日を祝うために準備を行うようだった。
「あとは…誕生日といえば…飯か?」
「でも確か、食堂のおばちゃん今日から3日間は出張でいないし、黒古毛般蔵先生には頼めないし…」
「…モソ」
「ん?なんだ長次」
「…みんなで作ろう」
と、中在家が小さくつぶやくと6年生達はおぉー!!と歓声を上げて賛同した。
「いいなそれ!!」
「だが、長次や仙蔵はいいが…俺や文次郎、小平太は料理はからきしだからな…。」
「なに、手伝うことは多いから問題ない。」
「それじゃあ、4年生が戻ってくる日の朝早くから準備をしようよ!」
と、善法寺も楽しそうに話しながらまずはプレゼントや何を作るかを相談し合った。