第2章 花姫と恋
「と、虎くん、ここですか…?」
「ちょっ、国広?!何してんの?!」
部屋の襖が開いたままになっていて、虎さんを探しにきたらしい五虎退さんと様子を見に立ち寄ってくれたらしい加州さんに目撃されてしまい私達は引っぺがされました。
「く、国広さんが助平です!」
「同衾の次がこれ?抜け駆け禁止なんだけど!」
「な⁈同衾じゃない!添い寝だ!」
いつもと変わらないような賑やかな様子に少し気が抜けて、思わず笑みを零すと御三方は私を見てとても嬉しそうに微笑んで下さいました。
その後すぐに主様の元へ向かい、お話をさせていただけました。
演練の後のことで本丸内の混乱を避けるために、皆さんに夜伽役兼花嫁候補の話を告げねばならなかったことを主様に謝罪されてしまいましたが、いずれは知れてしまうことでしたとお話ししました。
発情期のお話は、皆様には話していないということで少し安堵しています。
私が主様の大切なたった一振りの刀剣女士であることを忘れずに、今まで通り私は私のままで過ごすようにとお言葉をいただきました。
主様のために強くなりたいと今日ほど願った日はありません。頑張ります!