第2章 花姫と恋
朝餉を終えて早速演練へ出陣の準備です。
部隊長は三日月宗近さんで、編成は堀川国広さん、乱藤四郎さん、極・山姥切国広さん、蛍丸さん、そして私の6振りです。
顕現して初めての演練なのでとても緊張します。
演練の行われる会場には主様と共に赴き、参加登録を行うそうです。
演練会場はドーム型になった広大な施設の真ん中に合戦場がいくつかあり、その周りに観客席と待機場所がブロックごとに設けられています。
「まだ日和姫を顕現できている本丸は少ないとのことです。私たちの本丸は恵まれていますね。先程の参加登録で他の本丸でも日和姫を顕現させたという話を伺ったので、その本丸も本日演練に参加するそうです」
「他の本丸の日和姫さんかぁ〜。会えるのが楽しみだね!」
主様のお話を聞いて、私と手を繋いでいる乱さんが顔を覗き込んで微笑みかけてくれます。
『そ、そうですね!他の本丸の、違う私かぁ……どんな刀なのだろう?戦闘のスタイルはやはり同じなのかしら…?とても気になりますね…』
「日和姫ってば真面目すぎだよ。いつも通りでいいんじゃない?ね、主」
隣を歩いているのは蛍丸さん。こんなにお可愛らしいのにとってもパワフルでお強いので凄いのです。演練の鬼と呼ばれているのだとか。
「そうですね。日和姫、いつものように素晴らしい活躍をお願いしますね」
演練では合戦場内では重傷になってしまっても、戦闘後には治癒システムが作動するそうで刀剣破壊の心配がなく安全なのだそうです。