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花姫と恋【刀剣乱舞】

第2章 花姫と恋


新撰組の刀の皆さんは今朝も楽しげに賑やかです。
国広さんが皆さんに囲まれているようなのですが、やはり先程のように布を被っていらっしゃるようでした。

『国広さんなら昨晩は、わた…っ』

私の部屋にいらっしゃいましたよ、
そう教えて差し上げた方が宜しいのかと思って口を開いた瞬間に、五虎退さんの手が私の口を塞いでしまいました。

五虎「あ、あのっ…すみません!もう少し、お手伝いして頂いてもいいですか?!」

私の声に気がついて振り向いた新撰組の刀の皆さんと目が合いつつ、五虎退さんの素早い機動力でほぼ連れ去られるような形でその場を後にした私の後ろで、更に騒がしくなったのを感じながら廊下へ出ました。
五虎退さんが廊下の隅で、小声になって話します。

「あ、あの、やっぱり…昨晩は国広さんとご一緒だったんですか?…今朝、虎くんから…ほんの少しだけど国広さんの気配を感じて…」

『は、はい…ご一緒でした…。私が寝ぼけて抱きついてしまって離さなかったと仰っていて……。…寝る前に、一人で寂しいなって思っていたからかもしれません……』

「そ…そうだったんですね……(同衾…と言うより添い寝でしょうか…)…でもお気持ちわかります…僕もいつもは兄弟たちと寝ているので、一人だと寂しくなってしまうかも…」

国広さんにご迷惑をお掛けしてしまって、反省です…

「ぼ、僕が夜もお側にいて差し上げられたら1番いいのですが……ぼ、僕も刀剣男士ですので…!」

少しキリッとした表情でそう仰る五虎退さんに刀剣男士としての誇りを感じ取って、私も背筋を伸ばした。

『は、はい…!私も刀剣女士として気をつけます…!』

「はい!ふふ。でも、たまに甘えるのもいいと思います。…国広さんは素晴らしい方ですから。あ!で、でも、いち兄もとってもかっこよくて優しいので、ぜひ…!」

五虎退さんの珍しく強い押しに思わずコクコクと首を縦に振ってしまった。


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