第2章 花姫と恋
一期一振 side
「主、一期一振です。戻りました」
告げてから襖を開こうとしたのだが、襖は直ぐに開き中からは加州殿と山姥切国広殿が出てきた。
加「日和姫は?!大丈夫なの!?」
国「お前…その股間……」
「んんっ…」
咳払いをし膨れ上がった股間を手で隠すようにして座り主へと報告をしなくてはならない状況に、羞恥心でいっぱいになるが仕方ないだろう。
「一期、日和姫の様子はどうです!?」
「落ち着かれました。…接吻にて私の神気を流し込みました」
「「「接吻…」」」
加「えっ?それだけ?」
「か、体は少し撫でさせて頂きましたが…」
御三方ともかなり驚いた様子で私を見てくるので、気恥しさが止まりませぬ。
国「ま、まさか致していないというのか?それでそんな…」
山姥切殿と加州殿の視線が私の股間に集中している。とても痛い。
「一期一振…!よくやって下さいました!!ああ…!ありがとうございます」
「い、いち兄凄いです…!!かっこいい…!!」
なんて事だ…五虎退まで残っているではないか…
「私は日和姫の様子を見てきましょう。皆さんも今日はもうお休みください。ありがとう」
主は嬉しそうに微笑み返してくださいましたが、私の股間は激しく痛いままなのです…。
「五虎退、厨から白湯を頂いてきて頂戴」
「は、はい!」
執務室に残ったのは私たち刀剣男士のみで、なんとも言えない空気が流れる。
「…あー…あんた凄いね……よく耐えられたな…」
「全くだ……漢だな…それ、早く何とかしてやった方がいいぞ…」
「…っ、はい…」
その後2日ほどは私も日和姫殿も互いの神気が微かに混ざりあった気配があったが、
日和姫殿は主の執務室で過ごされていたので他の刀剣男士に発覚してしまうことも無く過ごせた様子だ。
私としてはあの甘美な出来事は当分忘れられそうにはないのだが…