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FLYHIGH(ハイキュー)

第5章 VS白鳥沢


烏野メンバーが一列に並び、ギャラリーに向かって深々とお辞儀する

皆涙を流しながら、割れんばかりの拍手を送る

やっちゃんは気を失いかけてる

「AEDいる?」

「大丈夫、歩ちゃんは…絆創膏かな」

力を込めすぎて掌に爪が喰いこんで流血してる

「あとでお願いしゃーす」



「澤村〜!菅原〜!東峰〜!優勝おめでとう〜!」

後ろから道宮先輩の黄色い声援が飛ぶ

大地さんは右手で高くお守りをかかげる

いいなぁ

恋の予感やなぁ

道宮先輩女の子らしいなぁ




ふっとツッキーと目が合う



え?


待って?


なんかめっちゃ恥ずかしいねんけど


なんなんこれ?


どういう感情?









ー帰りのバスの中

やっちゃんが私の掌に絆創膏を貼ってくれる

「橘どうしたんだ?ケガか?」

後ろの席から大地さんが訊ねる

「歩ちゃん、応援に力入りすぎて自分の爪が食い込んで流血しました」

「言わんといて、アホみたいやん私」

「加減しろよ、分かるだろ」

田中さんが笑いながら言う

「それが分からんかったんですって!田中さんやって太腿引き千切れてんの気付かんと跳んでたでしょ」

「ギリギリ引き千切れてねぇわ、ついてんだろ足」

田中さんは足をブラブラしながら笑う

バスの中に爆笑が巻き起こる










ーその夜

『もしもし、珍しいね』

「赤葦さんお疲れ様です」

『歩ちゃんもお疲れ、どうだった今日決勝だったんだよね?』

「勝ちました!全国いきます!」

『凄いじゃん、おめでとう。わざわざその電話してくれたの?』

「はい、あっ…それと…お礼を」

『お礼?』

「今日のMVP誰やと思いますか?」

『えー…誰だろ…日向?か影山?』

「いや、まぁ全員なんですけど」

『全員なんだ』

「そうなんですけど、特にツッキーが本当に凄くて」

『そっか…バレーにハマる瞬間、あったのかな?』

「ありました!まじでガッツポーズですよ!あのツッキーが!」

『え、それはビックリだね』

「あと途中で一人時間差とかやってて、多分赤葦さんと練習してたんかなって思って…あの時第三体育館で練習した時間が、今日の勝利を呼んだと思うとお礼が言いたくて…」

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