第5章 ＶＳ白鳥沢

シンクロ攻撃や東峰さんのサービスエースで、序盤リードしていたはずの点数がウシワカの活躍で逆転される

なんかウシワカさん…

元からめちゃくちゃすごかったけど

更に研ぎ澄まされてるってゆーか

この終盤で更に磨きがかかってるってゆーか




でも

どんなとこからどんなスパイクが打たれても

ツッキーは反応してブロックに跳ぶ

確実に触れるようになってきてる


「ワンチ！！」

コート内からツッキーの声が聞こえる


「やべー！ツッキー超心強い」

滝ノ上さんが興奮する



初めて黒尾さんのブロック見た時、これをツッキーにやってほしいって思った
今目の前のツッキーは確実に黒尾さんに近づいて行ってる

翔陽のブロックもやけど、今日の試合をしながらみんなが進化し続けてるのを感じる

でもその中でも


今日はツッキーから目が離せへん




ウシワカのスパイク


ブロックに入るツッキー


ウシワカがツッキーの圧を感じたんか

スパイクコースが乱れ、ボールはコート外に落ちる

「相手のミス？」

「いや、ツッキーのブロックを避けようと思ったんだろう」

冴子さんが訊き、滝ノ上さんが答える

「へぇぇ、すごいね蛍」




しかし、笛が吹かれる

「オーバーコール」

ツッキーの指に当たってたんか…

白鳥沢の得点になる





あれ？

「ツッキー？」

様子がおかしい


手元を押さえるツッキーにみんながかけよる


心臓がドクドクと速くなる


何が起きたか分からんけど、良くないことであることだけは分かる



「ツッキィィィィ！！」


気づけば走り出してた


後ろからお兄さんとやっちゃんが追いかけてくる


私は階段を何段飛ばしたか、転げ落ちそうになりながら階下に降りる



そう…



私がおらんとあかんのは…









「ツッキィィィィ！！！」