第4章 代表決定戦
潔子さんにIHの話を聞いた
ドンピシャの翔陽の速攻が止められてゲームセットになったらしい
だから、翔陽乗り越えて!
敗北の傷を癒すのは勝利しかない
翔陽のスパイクがブロックされ、そこにツッキーがフォローに入る
「ナイスツッキィィィーー!」
あれ?なんか翔陽、影山くんに蹴られた?
落ち着けってことなんかな
いけ!壊せ!敗北を!
もう一回!!!
「いけー翔陽!!!」
翔陽の新速攻が突き刺さる
「っしゃーーー!」
やっちゃんと抱き合って喜ぶ
これでやっとスタートライン
青城の守りは堅く中々波に乗せてもらえない
取って取られてを繰り返し、私とやっちゃんは祈るようにお互いの手を握ったままコートを見つめる
及川さんのサーブ
見えへんかったけどアウトなんか
「やばいよ、腕もげサーブだよ」
やっちゃんが震える
「腕もげ(笑)次及川さんに会ったら言うてみよ」
「やめてよ!腕もがれたらどうすんの!」
いよいよセットポイント
という場面で相手チームに交代
国見くんが下がって、すごい髪型ってか青城らしからぬ人が飛び出てきた
「誰なんやろ?」
国見くんの代わりってことはプレースタイル国見くんに似…
青城らしからぬ16番は味方へのトスを、空中で奪い取るようにして、スパイクを打った
「え?」
そのボールはアウトで、烏野は1セット目を取ったけど、恐ろしさが残った。
「何なん今の…」
2セット目
さっきの16番今度はスターティングから
で、なんであんな位置にいるんやろ
及川さんのトスが上がる
あんなとこから助走?!
16番はインナークロスで烏野の3枚ブロックの内側を抜く
「え…」
その後も16番が連続得点する
ヤバイ
でも得点力はあるけど、青城のメンバーと噛み合ってるようには見えず、ミスも目立つ
てかやっぱり及川さんめっちゃうまい
青城に偵察に行った時、影山くんが言うてた
どんなスパイカーとも合わせられる技術
それに翔陽もブロック付かれて、コース絞って打たされてる感あるし…
青城…さすがやな
2セット目後半
「あれ?スガさんがベンチに呼ばれてる」
「影山くん調子悪くないよね?」
「いや、多分影山くんと交代ちゃうんちゃうかな?」
「え?」
やっちゃんが首をかしげる