• テキストサイズ

FLYHIGH(ハイキュー)

第4章 代表決定戦


「でもっ」

大地さんが抜けたらどうなる?

烏野の土台が…

涙が込み上げてくるのを必死で抑える

「橘、頼むからそんな顔するな。勘違いするから」

「こんな時に何言うてるんですか!」

「お前はあいつらの戦いぶり、見ててやってくれ。あいつらなら大丈夫だから」

「はいっ」

大地さんをやっちゃんに託して、2階に戻る

「澤村くんはどうだった?」

応援に来てるみんなも心配してる

「顔を打ったみたいで…歯が抜けてました。しっかり喋ってたんで大丈夫やと思いますけど、一応やっちゃんと医務室に」

「そっかそっか…こっちは代わりに…

「縁下さんですよね」

「歩見てたのかい?力に交代するとこ」

冴子さんが訊く

「いえ、大地さんの代わりに出るとしたら縁下さんだと思ってたんで」

一同は少し驚いた顔をしてから笑った

「あいつらのことよく見てるね」

「多分、コートにいるメンバーはみんな縁下さんやって思ってますよ」



「サァァァコォォォイ!!!」


縁下さんの大きな声が響く

大地さん…大丈夫です

みんな、強いです


ピーッ


笛が鳴る

「あ、ピンサー山口くんです」

「げ…吐きそう」

嶋田さんがコートを見ながら顔を歪める

「嶋田さんどうかしました?」

「コイツ忠のジャンフロの師匠だからさ、弟子の出番で緊張してんのよ」

滝ノ上さんが答える

「そうなんですか?!嶋田さんが山口くんの師匠なんですね!でも大丈夫ですよ!最近の山口くんのジャンフロはノヤさんでも取れへん時ありますからね」

身を乗り出して祈るように手を合わせる

山口くんのサーブ…

あっ、ちょっと短い…


カスっ


「ネットイーン!」

「あぶな、怖かったですね!」

「でもまぁこれでセットポイントだし」


もう一本山口くんのサーブ

あれ?

「さっきのやんないの?」

冴子さんが言う

山口くんは普通のサーブを打つ


「逃げたな…」


気持ちはわかるで

怖いよな

ピンチサーバーって

ピンチにサーブだけしに出てくるって

それミスったらって思ったら恐ろしいよな

でも…そこは攻めてほしかった
/ 554ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp