第1章 出会い
「ち、違うし!上手いもんは上手いって思っただけ!もう早く部活行ったら?」
「顔真っ赤」
ツッキーは興味を失ったようで、教室を出て部活に向かう
「歩、また夫婦喧嘩?」
「え?」
「みんな言ってるよ、歩と月島くん夫婦みたいって」
「何それ、恋人通り越して夫婦て」
「もう熟年夫婦感出てるよ」
「やめてー、ツッキーとはそんなんちゃうから」
ーそれから数日後
「橘さん、あのっ」
廊下で声をかけられ振り返る
「あ、谷地さん」
「あのねっ、私もマネージャーやろうと思うの!だからそのっ、これからよろしくお願いします!」
「嬉しい!これからよろしくね!やっちゃん!」
「わ、私も歩ちゃんって呼んでいいかな?」
「もちろん!」
「あっ、でね!今度の期末なんだけど前日うちの家で勉強することになったから良かったら来てくれると嬉しいな。私1人であの人達2人は…」
「それは察する。分かった!お邪魔するね」
ー勉強会当日
私が先にやっちゃんの家に着き、しばらくすると翔陽と影山くんがきた
「歩も来てたのか!お願いシアッス」
「お願いしあす」
「どうぞどうぞ〜」
やっちゃんが部屋に案内する。
影山くんの私服…アシクスのTシャツ
オシャレとは言えない
部活やってる男の子って感じで
それはそれでいい…かな
「現国なんか本文の中に答えあるんやし、焦らず、勝手に考えて書いたりせず、本文の中から答え抜き取ってな」
「うっす」
影山くん髪の毛サラサラやなぁ
指も爪の先まで手入れされてるし
チラッとやっちゃんを横目で見る
やっちゃんは一生懸命ペンを走らす翔陽を愛おしそうに見つめる
そっか
やっちゃんは翔陽のこと…
私は…
私はどうなんやろう…
「影山くん勉強出来ひんの意外やな?」
「…勉強する時間あったらバレーしたいから…つい」
「あれやな、能力値バレーに全振り」
「あははは」
「日向笑うなボゲェ」