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FLYHIGH(ハイキュー)

第3章 春高予選


「そうなんですか?私から見たら黒尾さんも、女慣れしてそうで怖いですけどね」

「心外」


軽口を叩き合って盛り上がる

でも今日が終われば3年生がいるこのメンバーの音駒のマネージャーをすることはない

「最初は烏野のみんなと少しでも長く練習してもらいたいのと、偵察のつもりで音駒のマネージャー申し出たんですけど、思った以上にみんなのこと好きになってしまって…寂しいです」

「歩ちゃん…もう、うちに来たらいいのに」

「それは無理ですけど…みんなのことは敵とは思えへんし…春高のオレンジコートで必ず会いましょう」

「おう、歩に会うために俺ら絶対行くから」

夜久さんが後ろから近づいてきて言う

「だから、最後にもっかい言って?俺たちのことが?」

「大好きです」


「よーーーし!音駒!ファイっ」

「オオオーーーーース!!!!」


敵チームのマネージャーの私をこんなに歓迎してくれて

本当にありがとう

この数ヶ月を思い出すと涙が出る

「猫又監督、本当にありがとうございました」

「こちらこそ、次はコートのあっちとこっちだね」

「はいっ」


ゴミ捨て場の決戦

絶対に実現させると一人一人が固く誓った夜




帰りのバス

ツッキーが隣に乗る


「お疲れ様」

「お疲れ…随分音駒の人たちに可愛がってもらってたみたいだけど」

「うん」

「すごい泣いてるじゃん」

「泣いてへんし」

「でもまぁ…本当ここにこれたことは良かったよ」

「うん、絶対春高で戦おうな」

「でも…歩は烏野のマネージャーだからね」

「当たり前やん。自分の実家でも戦になったら殺し合うのが戦国の世やもんな」

「ちょっとよく分かんないけど」

「相手が音駒でも稲荷崎でも試合になったら絶対倒すってこと」

「歩は時々、僕らより勇ましいよね」




疲れてたのかいつの間にかウトウトしてたみたいで、到着して目が覚めた時、私はツッキーに寄りかかってた

「目、覚めた?」

「あ、ごめん」

「いいよ、疲れてたんデショ」

前の席から山口くんがヒョコっと顔を出す

「あんまり2人が絵になるから写真撮っちゃった」

見せられたスマホの中の私たちは寄り添いあってて、恥ずかしすぎる

「山口、消して」

「やだよツッキー、2人の結婚式で流すから!」
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