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FLYHIGH(ハイキュー)

第13章 新たな風


「新入生のみなさん、入学おめでとうございます。男子バレーボール部キャプテンの縁下です。僕たちは3年生5名、2年生4名の9名とマネージャー2名の11名の仲間で日々活動を行なっています。少ない人数ではありますが、春の高校バレーボール大会では全国ベスト8の成績を収めています。今年は全国制覇を目指していきますので、ぜひみなさんの入部をお待ちしております」

落ち着いた声色で新入生に向けて話す縁下さんには、キャプテンの風格があり、ふと大地さんがそこにいるのではないかと錯覚するほどだった

そう言えば去年はここで、大地さんが挨拶したのだろうか

私はまだその頃烏野高校にいなかったから、その時のことは知らない

そんなことを考えながら、自分が用意してきた原稿に目をやる

「みなさん、ご入学おめでとうございます。私は男子バレーボール部マネージャーの橘です。1月に行われた春の高校バレーボール大会をご覧になった方もいると思いますが、その中で活躍していた一際小柄な選手は、実は男子バレー部のない中学出身でした。そこから努力と、仲間との出会いで全国で戦えるような選手になったのです。未経験の方も大歓迎です、1人では叶わない夢も、仲間と一緒なら叶えることができます。私たちと共に頂の景色を見にいきましょう」

そう言ってお辞儀をすると、新入生たちからパチパチと拍手が起こった

ひとまず、この部活紹介は手応えあり

縁下さんと私は目を合わせてから、もう一度新入生に向かってお辞儀をした





「いやもー俺は感動したぜ橘!」

部活の時間になり、寄ってきた田中さんに肩を組まれる

「そうですか?新入生いっぱいきますかね」

「ったりめーだろ!なんつったって俺たちは全国ベスト8!の強豪校だからな!」

と田中さんは張り切っている

この人は元来、面倒見のいい兄貴肌で、後輩を可愛がるのが得意なのだと思う
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