第12章 移ろう季節
【それって私もいっていいの?!】
私がトークルームにメッセージを送ると
つとむんが
【当たり前だろ、むしろ男ばっかじゃムサいから来てほしい】
とすぐに返事をくれた
【わーい!嬉しい!めっちゃ楽しみ!】
とレスすると、
【じゃあ僕も参加で】
と蛍のメッセージ
蛍と翔陽と一緒にまた白鳥沢に行けるのはとても楽しみや
終業式後ってことは、昼ご飯食べてから集合やんな
この塩キャラメル上手に出来たら、その日も作って持っていこうかな
国見ちゃんが来るか分からんけど…
なんせ3年生の送別会も断るレベルの人やからな
などと考えながら、ソファに寝転びスマホでネットサーフィンをする
白鳥沢に行くと決まれば、白布さんへのお返しを考えんと…
私はハンガーにかけた制服の上に引っかけてあるパーカーに目をやる
貰ってすぐの時は気づいてなかったけど、白布さんに貰ったパーカーはよく見るとカーハートのものだった
値段を調べてびっくり
人に軽々しくあげるレベルのものではないのに…
何かお返ししようにも連絡先も知らんし、そのことが少し気に掛かっていたから、白鳥沢に行く口実が出来たのは良かった
白布さん、何が喜ぶかな
ほとんど何も知らんなぁ、ウシワカさんをリスペクトしてることぐらいしか…
ウシワカさんのパネル写真とか…やっちゃんに頼んでウシワカさんのポスターでも作ってもらうかな
ひとしきりネットサーフィンをして
「そろそろかな」
って冷蔵庫を開けた
取り出した塩キャラメルをカットして、一口食べてみる
甘くて少ししょっぱい味がした
塩キャラメルが好きだと言った国見ちゃんのことを思い出して
なんとも言えない気持ちになった