第1章 出会い
ー歩side
烏野高校バレー部
正直思ってたよりレベル高くてびっくりした
キャプテンの澤村さん中心に団結してるし個々の力も強い
澤村さんはレシーブ安定してるリーダー
菅原さんは周りがよく見えてるムードメイカー
東峰さんは頼りになるエース
田中さんは元気でプレーはキレキレ
西谷さんは異次元リベロ
翔陽はジャンプ力すごいけどまだまだ
月島くん、山口くんもまぁまぁ1年やし
と思ってたら、あのセッター何者なん?
1年らしいけど、あんな子知らんかった
鳥肌たった
指先一本まで神経を集中させた
まるで侑みたいな…
ここにもこんな人おったんや
影山くん
真剣な眼差し
繊細なトス
思い出したらドキドキする
これはなんのドキドキ?
私、またセッターが好きなんやろか
ー次の日
「ツッキーおはよう」
「ちょ、ツッキーってやめてくれる」
「何でよ!これからチームメイトやからええやん!」
「嫌」
この意地悪眼鏡
でもほんまは優しい
ツンデレ眼鏡
昨日、教室まで付き添ってくれたし、自転車置き場で2人でめっちゃ笑い転げて、あんな顔するんやって意外な一面を知った
背も高いしよく見たらイケメンやしモテるんやろな〜
「なに?」
「何もない、それより昨日女神に聞いたけど、この前もう1人マネージャー見学にきてたんやろ?何組の子?」
「隣のクラスの谷地さんって子、まだ入るか決めかねてるみたいだけど」
「そうなん?ちょっと説得してくる!」
「初対面の人にキミの圧は強すぎるから、やめてあげなよ」
「誰がや!優しく誘ってくるわ」
私は隣のクラスの谷地さんの所に向かう
「やちさーん!やちさんいますかー」
「は、はい!」
私の声にびくっと反応して椅子から立ち上がる女の子
小さくて可愛い…この子が谷地さん
と、その前に
「翔陽?!と…影山くん?!」
「おう歩どうした?」
「翔陽こそ」
「俺と影山は期末がヤバいから谷地さんに勉強教えて貰ってるんだ!な、影山」
「お、おう」
「翔陽はそやろな、でも影山くんも…アレなんか」
「アレって言うな」
「あ、申し遅れました。私橘 歩って言います。谷地さん、一緒にマネージャーやりましょう」