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FLYHIGH(ハイキュー)

第9章 春高!


ー月島side

今日稲荷崎との試合を経て自分の気持ちを再確認した

僕は歩がいなくなるなんて考えられない

試合前に僕の手をギュッと(強めに)握った君

まだ少し期待しててもいいんだろうか

もし春高前日の体育館での一件が僕の勘違いだったとしたら…



乳酸が溜まりまくった脚は重たいし、疲労で今にも倒れそうだけど、どうしても今日影山に確認したかった



あの日のことを問いただすと、影山は

「説明が面倒くせぇから言い訳はしねぇけど、まぁお前の勘違いだ」

と言った


そうだったのか

影山と歩は付き合ってるわけではなかった

2人の間に何かしらの強い結びつきがあるのは否めないけど、とりあえずここ数日のモヤモヤが少し晴れた


知りたかったことは分かったし、明日も試合がある

部屋に戻ろうと影山の横を通り過ぎると

「さっき…宮さんと話した後の橘さんとここで会った」

と影山が言う

そういえば宮侑と話をするって言ってたけど、その後歩には会ってないからどうなったかは知らない


「橘さん、自分が好きな気持ちを宮さんに信じて貰えなかったことに傷ついたって言ってたぞ」

「…」

「お前は信じてやれよ」

「…そんなこと影山に言われなくても…」

「分かってねぇだろ、現にお前は彼女の気持ちを疑って俺と付き合ってるって勘違いしてたんだからな」


図星だった
言い返す言葉もなく黙り込む

自分ばっかり歩に気持ちを掻き乱されてるんだと思ってた




決定的な言葉はなかったけど

それでも歩はちゃんと僕のことを好きだったはずなのに


クリスマスの日歩が僕に言おうとしたこと

初詣の時、これからもずっと一緒って言ったこと

僕がちょっかい出すと、すぐに真っ赤になって照れる仕草

少し考えれば気付いたはずなのに




歩が僕を想ってくれる気持ち…

ちゃんと信じれば良かった



それなのに勝手に勘違いして、ひどい態度取って避けて…

歩を傷つけた

こんな僕に歩を好きでいる資格あるんだろうか



「まだ…間に合うかな」

誰にともなくボソッと呟くと、影山が

「あ"?知るか」

と悪態をつく
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