第2章 合宿
さすがに私が一番かな
お風呂から上がったら洗濯回しながら体育館の様子見て…
ガラガラ
「お疲れ様〜」
「あ、お疲れ様です」
梟谷のマネージャー、かおりさんが入ってきた
「今日は早いね」
「あ、はい」
「私もあんな奴らに付き合ってたら体力がいくらあっても足りないから、もう切り上げてきた」
「確かに」
「そう言えばさ…さっき見ちゃったんだよね」
「え?」
「歩ちゃんが烏野の背高メガネ君とキ…
「うあああ!うあああ!言わんといてください!!」
私は全裸でかおりさんの口を両手で押さえる
「なに?!え、なに?!逢引きしてたんじゃないの?」
「逢引きて。違いますよ!!」
「付き合ってないの?」
「付き合ってませんよ!」
「なになに〜その面白そうな話!私たちも混ぜてよ!」
私が全裸でしどろもどろになっている所に、他のマネージャーさん達も入ってくる
潔子さんも…
「歩ちゃん…そんな格好で」
「潔子さん!!!いやぁぁぁ!お風呂入ります!」
私はお風呂に飛び込む
「歩ちゃーん!寝る前に尋問だからね!」
かおりさんが笑いながら浴室の扉を開けて言う
ー女子寝室
「かおりちゃんはそもそも何を見たの?」
生川高校のマネージャーえりさんが訊ねる
「練習終わりに、体育館の外で歩ちゃんが烏野の背高メガネ君とキスしてたのー」
「キャーーー!このこのー!」
「やるねー」
みんなめっちゃ盛り上がってるけど、潔子さんはポカンと口を開けている
「え…歩ちゃん…月島と付き合ってるの?この前のバスでも確かそんなこと…」
「わー!わー!付き合ってないんです!潔子さーん!」
「えー?!付き合ってないの?!」
えりさんがびっくりする
「そうなのよ!私もさっき脱衣所でそれを聞いて、どういうことか聞きたかったの」
「え、じゃあ背高メガネ君がいきなりキスしてきたってこと?!」
他のマネ達も盛り上がっている
「いや…まぁそうですけど」
「告白されたってこと?」
「いえ」
「何か言われなかったの?」
本当に尋問されている
「…キスしたかったからした…と言ってました」
「キャーーー!なにそれ」
「付き合いなよ!」
「歩ちゃんはどう思ってるの?」