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FLYHIGH(ハイキュー)

第8章 それぞれの春高まで


二口さんのフェイント

うまい!

と思った瞬間

「ルロォォーリングサンダァァァー!」

ノヤさんのローリングサンダー(レシーブ)が炸裂する

よくあのフェイントに反応できるなぁ

さすが守護神

軽く両手をパチパチと叩いていると



「西谷さんっ!!


邪魔っス!!!」


影山くんの声がコートに響く



えええええ!

いや、思ってること言ったらいいとは言うたけども!

オブラートが!!


「ぁあン?!なんだって?!」

西谷さんが影山くんに食ってかかる

乱闘覚悟でとは言うたけども!

モノの例えやん!ほんまに乱闘はまずい


チラッとコーチを見るけど、コーチが見守ってる以上、私がコートに躍り出るわけにもいかず、行方を見守る


「バックアタックの助走の邪魔してます」


影山くんが言う


「そうでした?」

「どうだろ…皆バラバラに動いてるし、わかんなかったけど…」

やっちゃんと潔子さんのやりとりを聞いていると


「…なるほどな」


ノヤさんが思い当たったように言う


影山くん…あの一瞬でそんな判断を…

そんで言われてすぐ思い当たるノヤさんもスゴイ



「にしても言い方ってモンがあるだろうが?」

「他にどんな言い方がありますか?」

田中さんと影山くんが一触即発になる



「歩ちゃん…なんかみんなの雰囲気…いつもよりちょっと怖い」

やっちゃんが不安そうな顔でこちらを見る

「…そやな」


心配しながらコートを見ていると

バタバタっと足音がして、2階のギャラリーに3人の人が入ってきて、伊達工の横断幕を垂らす

「潔子さん、あの人たちは?」

「あ、あれはね、伊達工の引退した3年」

「なるほど…確か伊達工はIH終わって、3年引退されたんですよね」

「そうそう」


もしIHでうちの3年生が、潔子さんが引退してたら、私たちは今ここにおらんかった

「潔子さん…」

「え、何?!歩ちゃん!なんでちょっと泣きそうなの?!」

「私…潔子さんと出会えて良かったです」

「あ、ありがとう…でも今?!」

「私あの時潔子さんがマネージャーに声かけてくれなかったら、多分ここにはいないです」

「わ、私もです!」

やっちゃんが挙手する

「2人とも…やめてよ、恥ずかしいなぁ

…でもありがと…私だって嬉しいんだよ」
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