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FLYHIGH(ハイキュー)

第7章 選抜合宿


ー4日目

「ドリンクソイッ!」

機敏にドリンクやタオルを選手に渡す翔陽

昨日までの動きと段違い

「くっそ、翔陽…むかつくわ!」

「何でだよ」

「私の仕事取らんといてよ!翔陽には負けへんっ」

私は放置されたタオルをまとめてカゴに入れる

「いやもう烏野おかしいだろ!何で2人がバチバチなってんの!?」

他のサポート選手たちが引き気味に私たちを見る


ポーンッ

と、ブロックに当たったボールが、2階に飛んでいく

「あ、俺取りに行ってくるっ」

翔陽は走り出す

コート内を見る目線が明らかに変わってるのが分かる


最初はどうなるかと思ったけど、翔陽はここにこれて良かった

よしっ…私も…

タオルが満タンに入ったカゴを持ち上げようとした時

フラッ…

あ、なんか体育館が縦に…


ドサッ




「…歩…」

水中にいるみたいに周りの音が篭って聞こえる

でも誰かの声がする


ゆっくりと目を開ける

「…ツッキー」

「…なんか朝から変だと思ってたんだよね、青い顔してさ」


私はどうやら貧血で倒れてしまったらしい

昨晩合宿中にも関わらず月に一度のブルーイベントがやってきて、言わば今日は2日目ってやつだ

倒れる瞬間ツッキーに抱きとめられたみたいで、今腕の中いる
普通なら恥ずかしくて飛び上がるけど、その元気もない

「ごめ…練習の邪魔して」

「全然、大丈夫なの?保健室いく?」

「いや…もう大丈夫やと思う、あのその…病気的な感じではないから」

「そ」

恥ずかしくて伏し目がちに答える私を見て、理由を悟ってくれたみたい

「じゃ、僕は練習戻るから」

そう言うと

ヒョイッ


「わわっ!ちょ、降ろしてって」

「なんで?端に移動した方がいいでショ」

ツッキーがいわゆるお姫様抱っこで私を抱えて歩き出す


恥ずかしくて真っ赤になってるであろう顔を両手で押さえながら、指の隙間からチラッとツッキーを仰ぎ見る

このアングルから見ることあんまない

恥ずかしい…けどカッコイイ




体育館の端に降ろされて、私のポケットから落ちたノートを手渡される


「働きすぎ」


そう言うとツッキーは私にタオルを被せて、ポンポンと頭を叩くと走り去っていった

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