第2章 合宿
「試合中、段々アツくなるとどうしても派手なプレーがしたくなるじゃないですか?」
「ああ、木兎みたいなね」
「けど、音駒はどんなにアツくなっても着実に拾っていきますよね?それって中々出来ることじゃないと思います」
「どうも」
「だからやっぱりレシーブはもう少し上達しないと音駒には歯が立たないなって思います」
「歩ちゃん、烏野が好きなんだね。ちょっと妬いちゃう」
「何言ってるんですか!明日も偵察しますからね!じゃあおやすみなさいっ」
ー次の日
音駒VS烏野
コートのこっち側から見る機会は中々ない
パッとやっちゃんと目が合う
2人でコクリと頷いた
守りの音駒はもう変人速攻に対応してる
影山くんのセットはそれでもすごいけど、点差はジリジリと離される
「橘さん」
「はい」
猫又監督に呼ばれる
「烏野は前に試合した時よりも安定している」
「ありがとうございます」
「でも正直どうだ?これで宮城県代表になれるかな?全国大会では…
「厳しいでしょうね。私稲荷崎でマネージャーしてたんです」
「そうかそうか、なら今のチームの実力、誰よりも分かってるかもしれないね」
「でも…今のままでは厳しいでしょうけど、彼らは自分たちで変わっていくと思います。変わるためにここに来たんでしょうから。私はそれを信じて見守るだけです」
「おっ」
翔陽が東峰さんとぶつかる
なんで?
「今、10番はボールを奪おうとしたのかもね」
何かが変わる
そんな気がしたー
試合が終わり、翔陽と影山くんがモメていたらしい
翔陽は変わろうとしてるんやろう
「今回はありがとうございました。また2週間後夏休みの合宿で」
大地さんが挨拶をする
「当然次も歩ちゃんはうちのマネやってくれるんだよね?」
黒尾さんが言う
「はい!そのつもりです!」
「もう、うちに転校しなよ。あ、あと歩はショートカットの方が似合うぞ!次までに切っとけ」
夜久さんが割り込む
「ちょっと、うちの歩ちゃんなんで勝手なこと言わないでもらえます?」
スガさんも応戦する
「それでは2週間後に」
再戦を約束し、東京を後にしたー