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FLYHIGH(ハイキュー)

第7章 選抜合宿


ー月島side

結局歩からの返事は聞けなかった上に、やっぱり誰かに言い寄られてるっていうのが分かった

誰?

菅原さん?縁下さん?影山?

及川さん?それとも赤葦さん?

考えつくだけでも彼女に好意を寄せる人間が多すぎて、嫌になる




最高到達点を計り終えると、何やら歩がゴールポストの下でピョンピョン跳ねている

「歩何してんだ?」

日向に声をかけられると歩は

「いや、みんなめっちゃすごいなと思って」

と目を輝かせる

「特に翔陽」

「あざーす!」

「だって、私さっき潔子さんに測って貰ったら168あってんけど、全然届かんもんな」

「ぐぬぅ…お前、168あんのか、くれよ」

「あげたいわ、身長売り買いできたらいいのに〜そしたらツッキー億万長者やな」

確かに!と笑いが起こる

「あ、そうそう歩ちゃん、次指高測るんだけど月島はお願いね、私届かないから」

清水さんが言うと、西谷さんと田中さんの目が輝く

「と言うことは俺たちは潔子さんに測っていただけるってことですか!」

「至近距離で!あざーす!春高バンザーーイ!」

「ゴルァ!田中脱ぐな!服を着ろ!」

2人が澤村さんに怒鳴られる

その様子を見ながら笑っていた歩と目が合う

「よろしく」

そう言うと、歩は少し顔を赤らめながらメジャーを持って近づいて来る

歩に測ってもらえるのは僕だけ

今日ほど身長が高くて良かったって思った日はない

僕はわざとみんなから離れた壁にもたれかかった


「はい、手あげて」

僕の左手の先にメジャーを持った手が触れ、背伸びする彼女の顔がすぐそこにある

「また隙だらけ、キスするよ」

「は?ほんま何言ってんの?こんなとこで」

歩は顔を真っ赤にして、小声で抗議する

「こんなとこじゃなければいいわけ?」

「もう、この意地悪眼鏡が!!潔子さーん!ツッキー248cmでーす!」

彼女はメジャーを持って小走りで清水さんのところに向かう

その後ろ姿を見ながら、今の反応は僕のこと意識してるって思っていいんだよねと心の中で呟いた
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