• テキストサイズ

FLYHIGH(ハイキュー)

第6章 日常


ー月島side

歩が僕に黙って東京に行ったって知った時、すごいイライラしたけど、普通に話せてホッとした
言い合いになったままだったし…
多分歩はそんなこといつまでも引きずるタイプじゃないんだろうな

「音駒や梟谷のみんなも元気だった?」

「うん、3位決定戦で夜久さんが足捻挫したんやけど、病院行ってもうなんともないって昨日黒尾さんから連絡きたわ」

山口が訊くと、歩が平然と答える

黒尾さんから連絡?

またそうやって軽々しく…

でも俺が一番心配してるのは実は赤葦さんだったりする

赤葦さんが歩をどう思ってるのか、どこでそんな親密になったのか本当は根掘り葉掘り聞きたいけど、そんなことダサすぎて出来ないし…

「赤葦さんは?」

そう聞くので精一杯だった

「え、な、何で赤葦さん?」

チラッと歩の顔を見ると、明らかに様子がおかしい

「何なの?赤葦さんと何かあったわけ?」

「いや、別に何もないけど…音駒と梟谷戦で勝ったチームとディズニーランド行くって約束してたから…その…梟谷のみんなと行ってきた。あ、でもかおりさんとか雪絵さんとかマネージャーの人たちもいたし…」

何かを取り繕うように歩が早口で言う

「何それ、聞いてないんだけど」

「いや…まぁ言ってないし…ごめん」

気まずい雰囲気が流れる

「でもさっ」

その雰囲気を壊すように山口が大きな声を出す

「ツッキーだって、週末デートしてたでしょ?」

「え?」

「俺らの地元の方の駅前にさ、でっかい本屋出来たじゃん?」

「あー、私行ってみたいと思ってたねん」

「そこからツッキーと原田先輩が2人で出てきて、なんとキッ…

「山口!うるさい」

いつもより大きめの声で山口を牽制するけど、歩は僕を冷めた目で見上げて

「うるさくない、山口くん続き」

低めのトーンで話の続きを促す

「え…ごめん、俺なんかまずいこと言った?てっきり俺ツッキーが先輩とヨリ戻したのかなって思ってたから」

状況を察した山口がしどろもどろで弁明する

僕はチッと舌打ちをする

でも別に山口が悪いわけじゃない

悪いのは…僕だ
/ 554ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp