第6章 日常
ドッドッドッ
鼓動が速くなる
びっくりした、ほんま研磨さんって何考えてるんか全然分からん
ボーっとしながら電車に揺られる
スマホを取り出すと
明日の時間について赤葦さんから連絡が来ていた
『9:00エントランス集合
ちなみに木兎さんが歩ちゃんと2人きりでデートするもんだと勘違いしてて、チームメイトに言ってなかったみたいだから、明日は木兎さん、俺、マネージャー2人と、あと木葉さんが行くって言ってくれたので、そのメンバーで行きましょう。ちなみにシーだからね』
木葉さん…八面六臂の大活躍やん
まじでどこにでも馳せ参じてくれるよな
久しぶりに会う少し歳上の従姉妹が、車で駅まで迎えにきてくれてた
「ねーちゃん久しぶり」
軽自動車のドアを開けて荷物を積み込む
「歩久しぶり!なんか大人っぽくなったんじゃない?」
「そう?もう高校生やからな」
「明日はディズニー行くって聞いたけど、誰と?彼氏?」
「ちゃう、他校のバレー部とみんなで」
「なーんだ、つまんないの」
従姉妹の家に着き、ご飯とお風呂を済ませる
明日も早いし…と思って横になりながらスマホを出す
『お疲れ様です、イタチヤマ、梟谷、音駒の順番で決勝進出です。途中夜久さんがケガで交代してしまいましたが、それによってリエーフ君が覚醒しました!難敵になるの間違いなしです!ゴミ捨て場の決戦楽しみですね』
大地さんに今日の結果を送信し、疲れていた私はそのまま寝てしまった
〜♪
iPhone特有のアラーム音がなる
「む…もう朝か」
眠い目を擦りながら、リビングに降りる
「あ、歩、髪やったげる」
従姉妹はヘアメイクの仕事をしてる
夏にバッサリいった髪も少し伸びてきて扱いに困ってたけど、さすがプロは手際良くアレンジしてくれる
「メイクもしてあげるね、歩は肌もキレイだし目鼻立ちもハッキリしてるから、ちょっとチークとリップで血色足して、マスカラと眉は茶系でナチュラルにしとくね」
軽く化粧をしてもらっただけやのに、全然印象が違って見える
「すごいな、ねーちゃん!東京の女子高生って感じになった」
近くにいてくれたら便利やのに…
「これで意中の彼もメロメロだね」
「そんなんないから」
仕事に出る従姉妹と一緒に家を出た