第2章 合宿
「まじ?!すげぇ嬉しい!」
黒髪長身のキャプテン黒尾さん
「最高!でも俺よりデカイ」
守りの音駒でリベロの夜久さん
「モデルきたー!!」
モヒカンの田中さん(山本さん)がガッツポーズ
バスの中で全員のデータは予習してきた
ウチと音駒は因縁のチーム
攻めの烏野と守りの音駒
どんなチームか楽しみ
特にセッター
私は多分心の中にアツイ闘志がある人が好きで、スパイカーはその闘志を剥き出しにしてスパイクに乗せる。
でも、セッターのアツイ熱は発散されることなく、試合中沸々と滾り続ける。アツくなってもプレーは冷静さを要求される。冷静なプレーの中のアツイ闘志、それがたまらない。
だからきっとセッターに心惹かれる
音駒のセッター研磨さんにはあまりアツさを感じない
それよりも…
コートを挟んで向い側
相手コートのセッター
冷静なプレーと内に滾るアツい闘志
梟谷 5番 赤葦さん
どんな人なんやろう
空になったドリンクを抱えて、体育館を出ようとすると
「フライングいっしゅーーー!」
大地さんの声が聞こえ、烏野メンバーがフライング一周を始めた
アザラシの集団が襲ってきたかのような迫力
いや、何回目やねん
私は扇西戦を見てないから今回初めてみんなの試合を見るけど、あの2人がおらんと、強豪相手には厳しいのか…
そう思いながら体育館を出る
音駒の守備は相当レベル高い
普通なら落ちるボールも上がる
その中でリベロしてる夜久さんのレシーブ力言うたら…
ノヤさんもかなりすごいリベロやけど、夜久さんは更にすごい
あと、今日音駒見て思ったのは試合中のアツイ闘争心を沸々とさせてるんは、セッターだけやないってこと。特に黒尾さん。気持ちはアツく燃えたぎってるはずやのに、冷静なブロック、絶対ワンタッチ取りに行く、地味やけど精神的にも相手を追い詰める。リードブロッカー、かなりカッコ良いなぁ…
うちで言ったら誰なんやろ…
やっぱツッキーかな?タッパもあるし知的で冷静
でもツッキーにはアツさがない
冷静通り越して冷めてる
でも絶対心の中にはあるはず
アツい部分…